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by yae

絵を描く時、手は顔と同じ重さで扱う。
説明の仕方はあまたあれど、そこは誰にとっても変わらない認識だと思う。

だから手で細かい仕事をさせる時には顔は表情を作りすぎてはいけないし、表情を立たせる時は手にあんまり特別な演技はさせない。
手はそれ自身の難易度が高いし、難易度が高いものはちゃんと描けば描いただけ目立つ。逆に全然描かなくても目立つ。描くのが大変な時は隠せばいいけど、顔と同じぐらい目立つものがはっきり隠されていたら正直それも注意を引かれる。顔と手はほとんどの人が毎日見ているものだから、意識していなくても獲得している情報量があって、脳内で見比べやすい。
なんでもそうだけど、人から見て「おかしい」とすぐに気づかれるものは総じて目立っている。顔、手、そしてシルエット。だから服に隠れてあまりみていない腹回りや胴体の筋肉のおかしさって気づきにくいのかもしれない。足の裏の形とか。
でも人間不思議なもので、どんなに特別なモチーフでも、頭の片隅のどっかで覚えてる。やっぱりぱっと見でも、変だなって引っかかりを感じる。人の記憶って面白い。
私は手を描くのは好きだけど、爪を描くのが苦手。だからここ数日は爪を観察してた。
思うに、爪は手の冠みたいなものだと思う。形や長さ、細工や付属品によって指の表情が全く変わる。
手と顔が同じ重さなら顔にとっての髪、って例えてもよかったけど、爪と髪の一番の違いは「爪は手を描く時に省略できるけど、髪は顔を描く時に省略できない」ことかもしれない。漫画とか特にそう。全くできないわけじゃないけど、少なくともやろうとしなければ髪を省略して描くことはしないと思う。
絵柄によってはクリアに描くことが違和感を招くから、描けばいいってパーツでもないし、描かなくてもいいってパーツでもない。でも、描ける時は描いた方が完成度の天井が上がるから、なんだか不思議。
手を描くって面白い。もっとよく理解したい。



yae
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